top of page
検索
執筆者の写真2020 セクマイ大会

80%到達記念特別記事 大会の歴史を振り返る 塩安

皆さまのご支援のおかげで目標の80%に到達しました。

その記念に大会の歴史を振り返る記事を更新いたします。


★2021年大会について  2021年、前回の大会ははじめてのオンライン開催でした。

 はじめてのことで、本当にテンヤワンヤ、何をどうしたらいいのかわからないことだらけでしたが、それでも、各地の実践を紹介し、コロナでもつながりを作ろうと試行錯誤でした。オンライン開催での情報保障もはじめてのことで、どこまで情報保障を行うか、どんなことを配慮したらいいのかなど、手探りでした。 

 配信会場に来てもらう手話通訳者、遠隔から参加の手話通訳者のコーディネートなども難しかったり、文字通訳の手配や調整も学ぶことだらけでした。それでも皆さんのご協力のおかげで、どうにかなんとか開催でき、やれるんだ、ということを実感できた大会でもありました。

 全国から延べ2000人が6日間、20の分科会に参加してくれました。これまでの大会とは全く違うイベントでしたが、スタッフの持ち味を活かしてやり切れたことがとても嬉しかったです。形態が変わっても、何を大事にしていきたいのかを確認できたような気もします。

 カナダでプライドパレードのボランティアをした時、ボランティア説明会では下記のような説明がありました。カナダは障害者権利条約を批准していること、カナダには人権法があること、州にもそれらに基づいて条例があること、だから催しをする時に障害の有無に関わらず参加できるようアクセシビリティを保障するのは主催者の義務であること。そして、視覚障害者、聴覚障害者、車椅子ユーザーなどなどの人々への具体的な対応や配慮の仕方について説明されました。それだけではなく、ボランティアには、障害を持っている人も参加していましたし、だから当然、ボランティア申し込みフォームも障害への配慮の有無などの欄がありました。  トロントのプライドパレードは150万人が訪れると言われ、ですからボランティアも2000人を超えます。その2000人が毎年アクセシビリティについて学び、実践するということを何十年もしていったら、と想像すると、何もしないよりも随分社会が変わるのではないかと感じました。

 情報保障のことを単に手話通訳と文字通訳を配置すれば良いんだろう、ろう者と通訳の問題で、聴者の自分には関係ないと思っている人もいるかもしれませんが違います。話す速度、同時に話さないようにする、専門用語は特にはっきり発音するなど、その場にいる全員が協力しなければ、情報保障はきちんと行えません。参加者、演者、スタッフが情報保障の意味と自分がすべきことを理解する必要があるのです。LGBTQが暮らしやすい社会にするには異性愛者が行動を変えなければ実現しないように、ろう者の暮らしやすさは聴者の意識と行動に大きく影響されます。この大会を良い機会として、グランドルールを是非実践してみて下さい。関係者がこの機会で実践することがそれぞれの現場を、日常を変えていく契機になるはずです。  トロントのプライドパレードに比べると小さな小さな催しではありますが、私たちの情報保障へのスタンスを提示し実践していくことで、少しでも様々な人へのアクセシビリティが人権として尊重される社会になっていくことを願います。


閲覧数:4回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page