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報告文「大学LGBTサークルから見る教育支援の課題~教育大学のLGBTサークル実践~」
この分科会では、愛知教育大学のBALLoonさんと大阪教育大学のFlowerさんにご講演頂いた。各サークルの活動紹介、テーマトークなどを行った。
教育大学のサークルならではの教育に対する熱い気持ちを4つのテーマトークの中でお話頂いた。
「①学校現場と絡めた「自分の経験」から問い直すジェンダー・セクシュアリティ」では、実際に教育実習であった出来事や学童での経験、自分が経験してきた学校生活で感じた学校に潜む男女二元論に対して、それぞれの意見についてお話頂いた。ジェンダー意識がない学校では、女性やLGBTQに対して無意識に差別をしてしまっている可能性が高く、ジェンダー意識を持つ大切さに改めて気付かされた。
「②ジェンダーやセクシュアリティについての大学における展望」では教育大学で「ジェンダー・セクシュアリティ」について教員志望である学生に教える大切さについてお話頂いた。「学校を事例にジェンダー意識を必修授業で取り上げて欲しい」という強い想いを述べていた。
「③教育大におけるLGBTサークルの意義」では交流会を通し、「学生同士で『ジェンダー・セクシュアリティ』について学び合う機会があること」「性の多様性を学ぶ近い年齢のロールモデルを見せる意味」「自分の居場所となること」「性の多様性を広める人になること」等、サークルの存在意義についてお話頂いた。
「④子どもたちに伝えたいこと」では「仲間は必ずいて、自分ひとりではないこと」「セクシュアルマイノリティの当事者に限らず、あなたもグラデーションの一部であること」「見えるものが全てじゃないこと」「自分の味方になってくれる人との素敵な出会いがたくさん待っていること」「自分が自分を助ける為に相談できる人を見つけて欲しいこと」「自分を大切にして欲しいこと」など、教育大学に所属している方だからこそ抱いてる想いについてお話を伺うことができた。質疑応答では「大学教員に対するジェンダー意識への働きかけの実践についてアドバイスが欲しい」と質問があった。「学生の方からアクションを起こすことで大学教員の意識を変えることにつながる」といった回答については自分たちにできることは少なくないと感じた。例えば授業のフィードバックに意見を書いたり、プリントの右端等に問題発言に対して意見を書いたりすることで、次回の授業から先生の言動が変わったという実践についてお話頂いた。「価値観が変わっていくことを自分自身も意識する必要があること」「できる範囲で性の多様性について広げられる発言を心掛けていくこと」といった児童生徒や教員、一人一人と向き合う中でどうしていったらいいのかについて、大切なメッセージを届けてくれた。
学生目線での性の多様性の広げ方について参考になることが多い分科会になった。
【参加者の感想】
●大学の学生さんたちの生の声が聞けてとても良かったです。
●硬い雰囲気で少々残念でした。web開催ですので仕方ありませんが、実際のエピソードなど、実践を通して起こったお話がもう少し聞きたかったです。
●仕事があり、質問タイムからしか参加できませんでしたが、それでもユースの皆さんのご活躍が見れてとてもうれしい気持ちになりました。皆さんが先生になってくれた時のご活躍がとても楽しみです。
登壇者
BALLoon(愛知教育大学)
丸山華愛
Flower(大阪教育大学)
津田和季
みゆっちぃさん
「セクシュアルマイノリティと医療・福祉・教育を考える全国大会」では、第1回より毎回、大学のLGBTサークルの分科会が実施されてきました。今年は教育大学におけるLGBTQサークルです。
去年は6つのサークルの活動紹介についてでしたが、今年は2つの教育大学のLGBTQサークルに登壇していただきます。愛知教育大学のBALLoonさんと大阪教育大学のFlowerさんです。交流会で教育における問題についての討論をしたり、実際に先生として小中高生や教員向けにLGBTに関する授業を行ったりしています。
本分科会では、教育大学のサークルならではの教育に対する熱い気持ちをテーマトークの中でお話して頂きます。教育を多角的な視点で学んでいる教育大学の学生の話を聞いていきたいと思います。
本分科会のスケジュール
1.各サークルでの活動紹介
2.テーマトーク(4つのテーマについて話して頂きます)
①学校現場と絡めた「自分の経験」から問い直すジェンダー・セクシュアリティ
②ジェンダーやセクシュアリティについての大学における展望
③教育大におけるLGBTサークルの意義
④子どもたちに伝えたいこと
3.質疑応答
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