top of page

セクシュアルマイノリティと仕事 ~「キャリア」と「法律」の知識を役立てる~

報告文「セクシュアルマイノリティと仕事~キャリアと法律の知識を役立てる~」 

セクシュアルマイノリティがもつ働きづらさについて、キャリアの考え方を取り入れることで、個のモチベーションアップにつなげるための提案がなされた。具体的には、自己理解・自己一致・仕事理解の3つのキーワードが紹介され、セクシュアリティに関することだけでなく、セクシュアリティ以外のことについても客観的に受け入れることの大切さが紹介された。また、基本的な労働法や社会保険法について情報提供がなされた。これらの法律の知識は、働く上で自分を守ることや高めることができることが紹介され、労働基準法からは有給休暇や休憩時間の理解、雇用保険法からは教育訓練給付金の利用、国民年金法・厚生年金法からは障害年金や遺族年金についての知識と問題が具体例として取り上げられた。これらをふまえて、最後に、働きづらさに直面しがちなセクシュアルマイノリティにとって、それらが原因で孤立してしまわないよう、自分を大切に生きていくためのメッセージが伝えられた。
 質疑応答では、今を生きることと中長期的なキャリアの考え方について、再出発を考えているが日ごろの忙しさのなかでなかなか行動に移せない現状について、就職活動とカミングアウトについて、またそのための相談機関の情報について、キャリアコンサルタントとしてのLGBTQへの情報発信の仕方について、などが話し合われた。

【参加者の感想】

●とても参考になりました。どうもありがとうございました。
●アウトラインの情報は既知のものが多かったので、LGBTQやジェンダー学の素地がある上でより詳しいお話を聞きたいです。
●小人数だったおかげで、拙い質問に丁寧にご対応していただき感激しています。また同じようなテーマで分科会があるようでしたら、ぜひ参加させて頂きたいです。本日はありがとうございました。
●フレンドリーな雰囲気で、とても居心地の良い空間でした。肩肘をはらず、リラックスして新しい知識や実践を知ることができる貴重な場だと思います。

 

2022年2月5日(土)
13:30~15:00

職場における差別やハラスメントの改善と合わせつつ、セクシュアルマイノリティが仕事に向き合い、続けていくために必要な情報を「キャリア」と「法律」の知識からお知らせします。参加者の年齢・仕事の有無は問いません。

登壇者

永井 均

ながいキャリア社労士事務所  

1987年大阪を離れ、2013年まで、知的障害がある方の就労支援・生活支援に携わる。その後、自分自身を含めて、性的マイノリティの生き方について考えるようなり、上京。ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士を取得後、終のすみ家を大阪と決め、Uターン。最後の資格キャリアコンサルタントを取得して、2020年ながいキャリア社労士事務所を開所。性的マイノリティの働くことや人生設計を応援している。
当日資料

まずは、今の時代(働き方改革・人生100年時代・コロナ禍等)における「キャリア」の意味を知りましょう。自己理解・仕事理解・自己一致という3つのキーワードをもとに「キャリア」の意味を理解し、自分のキャリアを考えるきっかけにしましょう。
次に、基本的な「法律」(労働法・社会保険法等)を知りましょう。私たちはどんな権利をもち、どんな制度を利用できるのでしょうか。権利を知ることで、働き方についての情報が得られます。利用できる制度をうまく使えば、人生設計に役立てることもできます。
私たちには、なかなか避けることのできない働きづらさがあります。この分科会では、その点をふまえつつ、働くうえで必要な情報についてお知らせできればと思います。

bottom of page