セクシュアルマイノリティは、これまでそして今も少数者として無視されたり、軽視されたりしてきました。 その疎外感を知っている私たちが、人数が少ないからという理由で、ろうLGBTQをはじめ、情報保障を必要とする人たちに配慮をしないというのは、自分たちがされてきたことを受け入れ、さらにそれに加担するような気がして心苦さを感じます。 性の多様性を主張する際によく使われる、ダイバーシティやインクルージョンを、私たちはろう者に対して実践していないならば、説得力がありません。 しかし、手話が必要な人がいなくても手話通訳を行うのか、文字通訳への謝礼の採算が取れない参加費の設定でも設置するのか、自動文字起こしアプリの利用はなにもしないよりかマシなのか、外国語はどうするのか、等々、常に誰を優先し、誰を諦めるのか、難しい判断を迫られます。 近年SDGsのスローガンで「誰も置き去りにしない未来へ」という言葉を良く聴くようになりましたが、その難しさをいつも感じています。 ですが、新しい価値観を立ち上げ普及させる時は、大きな労力や投資が必要なものです。「誰も取り残さない」というこの困難な実践にいっしょに挑戦しませんか。これは私たちがどんな社会を望むのか、ということでもあると思います。 このチャレンジに賛同頂ける方々といっしょに、新しいスタンダードが確立するまで共に試行錯誤をして行けたらと思います。
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