Thinking about our love norms-Is love atari mae atari mae?
Friday, January 28, 2022
16: 30-18: 00
"Thinking about our love norms-Are you a love affair?"
We can suffer because our sexuality does not meet the various norms of love.
This subcommittee will introduce simulated cases based on actual counseling and review those romance norms.
報告文「わたしたちの恋愛規範を考える~恋愛のアタリマエはアタリマエ?」
この分科会では、登壇者のなしたにさん(公認心理師/臨床心理士)に、実際のカウンセリング現場でお聞きした恋愛の悩みを基に、模擬事例を3つ作成・提示していただきました。それらに対し、登壇者からコメントをいただきながら、私たちがついつい思い込んでいる「恋愛のアタリマエ」を、ポリアモリー、アセクシュアル、アロマンティック、クワロマンティック等々の視点を入れつつ、解きほぐしていきました。Q&Aでも、参加者の皆様からたくさんの質問をいただき、時間の許す限り、登壇者の皆様にお答えいただきました。また、分科会後の交流会でも、登壇者と参加者が交流しました。
【登壇者からのメッセージ】
きのコさん
私が今回もっとも言いたかったことは、「規範」それ自体は悪でもなんでもない、ということです。「規範」は本来、思考をパッケージ化したショートカットのようなもの。規範を活用することで、私達は「何をするにも全部ゼロから考えて決める」という面倒な工程を「これはこういうものだ」とショートカットして、効率的に行動することができるのです。
規範には本来、そうやって人を「思考すること」の大変さから解き放ち、生きやすくしていく効果があると思っています。しかし、規範が多過ぎて私達の生活をがんじがらめに縛ったり、あるいは少な過ぎて多様な状況に対応できなかったり、古過ぎて現状にそぐわなかったりすると、私達は却って規範に苦しめられることになります。
今回の分科会で、私達は規範のために生きているのではなく、私達のために規範があるのだということが伝えられていれば幸いです。私達がより生きやすくなるように規範を利用しアップデートしていくことが大切なのだということを、これからも私達一人ひとりが考えていければと思います。
なお、日本における恋愛規範については、拙著「わたし、恋人が2人います。〜ポリアモリーという生き方〜」の中でも詳しく述べています。
中村香住(レロ)さん
この分科会では、ポリアモリー、アセクシュアル・アロマンティック、クワロマンティックなど、さまざまな観点から恋愛における「規範」の問い直しを図りました。自分の中の規範自体の見直しをしたほうが生きやすくなるケースがあるのみならず、自分の中の規範と相手(パートナーや好きな人)の中の規範がコンフリクトを起こすケースもあり、そうした際にどんなふうに対処するかなどについても、踏み込んで議論することができました。
私自身は、「クワロマンティック」、つまり、「恋愛の指向(romantic orientation)」や「恋愛的魅力(romantic attraction)」といった概念自体が自分の感情を表すのに適さないというアイデンティティを持つ当事者の立場から、各相談事例についてコメントをしました。「クワロマンティック」についてさらに知りたい方には、『現代思想』2021年9月号 特集=〈恋愛〉の現在に寄稿した「クワロマンティック宣言――「恋愛的魅力」は意味をなさない!」に、この語の設立経緯や含意、私の実践についてなどが記されていますので、もしよろしければご覧ください。
なしたに・みほさん
恋愛やパートナーシップについてわたしたちのまわりで日常的に耳することはその「規範」に影響を受けています。
「親密な関係は恋愛関係にもとづく」「恋愛にはセックスを伴うものである」「誠実な恋愛関係は一対一の関係を守ることである」なのです。社会にあるそれらの規範を取り入れて、わたしたちは自分の価値観を形作っています。
そのこと自体が決して悪いことではないのですが、その価値観を「アタリマエ」のだれもそうあらねばならないものとして他者や自分に課してしまうことは、身の回りや自分自身を苦しくさせてしまうことがあります。
「規範」がわたしたちの共通項を形作り秩序や安心感につながることもありますが、さまざなひとを包括する社会を目指すには「規範」を時に客観的に見直すことや柔軟に捉える必要があるのではないでしょうか。
「アタリマエ」はそれが生まれた社会や時代や場所によって異なり唯一無二のものではありません。
この分科会では相談事例の模擬ケースから恋愛についてわたしたちが持っている「アタリマエ」について改めて考える機会となりました。今日、セクシュアリティの多様性について着目されていますが、よりその広がりを感じる分科会であったように感じます。
【参加者の感想】
・もやもやしていたことを皆さんの話を聞くことで安心できました。
・興味深いです
・ポリアモリーの話がちょっとメインになりすぎていたかなと思いました……!!
・学校に勤めていますが、子供たちは素直なので、どのようなお話も本当にすんなり受け止めますが、問題は教師をはじめとする大人たちだと深く感じました。いまだにジェンダーの問題に関するポスターを掲示することも難しい学校があるとお聞きしています。個人的には、愛の形は人それぞれで良いのではと思っています。
・昨年は少し驚きを持って聞いたポリアモリーも1年経つと、多様性の一つとして当たり前に聞いている自分がいました。普段見る海外の映画やドラマでも普通に出てくるし、関係者の問題というところが、全く疑問の余地もなし。その通りだと思いました。とりあえず、これからある高校生の性教育の中では話してみようかと思いました。また、紹介のあった本や漫画も読んでみたいと思います。
Speaker
Ms. Kiko
Writer. As a polyamory, he is active on the themes of romance, sex, partnerships, communication, etc. In his book, "I have two lovers. ~ A way of life called polyamory ~ ”(WAVE Shuppan).
Kasumi Nakamura (Lero)
Part-time lecturer at Keio University Graduate School of Sociology. Specializes in gender sexuality sociology. Currently, while conducting research on women's work experience in maid cafes from the perspective of third-wave feminism, as a lesbian quaromantic party, he is also working on creating a place for "sexual minority that can not be beaten by love supremacy".
As a work on quaromantic, "Contemporary Thought" September 2021 Special Feature = "Quaromantic Declaration-" Romantic Charm "in the present collection of <Love> does not make sense! There is.
Co-authored books such as "Fure Sociology" (Kitaki Publishing), "Yuri Movie" Complete Guide (Star Seas), and "Girls Media Studies" (Kitaki Publishing).
Twitter: https://twitter.com/rero70
What did you do, Miho-san?
Certified Public Psychologist / Clinical Psychologist. A counseling shop with a wide range of defense that loves freedom. Representative of Queer Sekmai Friendly Counseling Room "Counseling Lab SORA". QWRC board member. Polly Lounge Secretary. Polyamory Week Steering Committee.
Source
Human rights counselor / LGBT counselor. 2022 executive committee member of the national convention for thinking about sexuality and medical care, welfare, and education. QWRC board member. Polly Lounge Secretary. Polyamory laboratory staff. Project staff who thinks about SOGI and 〇〇.