分科会
1/11(土)10:30~12:00【分科会A】
【A-4】中会議室3
就労に関するワークショップ〜就労支援てなに?LGBTQ
OSAKA しごとフィールド 千田啓太
社会福祉法人すいせい
分科会報告
15年ほど前は、精神科に通院している人が就労を希望しても、ほとんどの場合支援者は薦めることはありませんでした。それが、現在では、障がい者の就労を支援する方法が広まり、各地で精神科に通院している人への就労支援が行われています。しかしその中で、LGBT の人は想定されているようにはあまり感じません。また、LGBTの相談の中で最も多いものの一つは、仕事に関することです。就労支援の手法がLGBTにも活かすことができるのではないかという発想から分科会を開催しました。
この大会企画の目的は、メンタルヘルスに課題のある人の就労準備や就職後のフォローについて知ってもらう。そして仕事の支援とセクシュアリティの関連を考え、LGBTの就労に関する取り組みなどを共有することでした。
はじめに、OSAKA しごとフィールドを運営する大阪府商工労働部雇用推進室就業促進課の千田さんから「なぜ行政で就労支援なのか」というタイトルでお話しいただきました。同施設は、年齢・状況を問わず「働きたい」と思っているすべての方の就職を支援する総合就業支援拠点です。LGBT に関する取り組みとして、2017年10月に「大阪LGBT100人会議」を開催し、当事者の課題や想いなどをふまえ、支援体制の構築をしてきました。その一つとして、2018年4月より、働くことをテーマに意見交換をする「LGBTsコミュニティスペース for Work」を開催しています。また、企業の経営者や人事担当者向けにLGBTのセミナーを行い、LGBTが働きやすい環境整備を支援しています。さらには、安心して相談出来る体制づくりとして、カウンセラー等への研修や、館内受付にレインボーフラッグの設置、特設ホームページの設置の事例などが紹介されました。
次に社会福祉法人すいせいのLGBTダイバーシティ担当の三宅さんからお話いただきました。すいせいさんは、障害者・大学生をはじめ、制度から離れたひきこもりやLGBTの方の就労支援を行っています。障がい者就労の通所施設(就労移行)があります。そこで何を大切にしているかを話されました。就労準備性について説明があり、生活や習慣を含めた基盤が整っていることで就労に向かっていけるという基礎が話されました。また、就職後もサポートしていく定着支援の紹介がありました。「そして特に、マイノリティと対面する支援者が気をつけなければならないことは、相談者がなんでもセクシュアリティのせいにしていると思い込むなど固定観念で接してしまうことです。本人がそう思うからにはそう思う背景があるのだということを考え、受け止め、背景にアプローチしていく必要がある」と話されました。
その後、大会企画側からアウティングについて具体例を交えて伝えてました。支援のために支援者間では情報共有が行われますが、セクシュアリティについては支援と関連があるのか考え必要があるときは当然本人に了承を得ること、どの範囲までいうのかを本人に説明することが提起されました。
25分程度はグループワークで「ひとりひとりが働きやすい職場とは」というテーマで6人程度で話あいました。最後は、企画側から個人の問題だけにせず、環境調整していくことで働きやすい職場になっていくのでないかと締めくくりました。参加者は定員を超え、開始5分程度で満席で締め切りました。関心の高さが伺えました。
グループワークに十分な時間が取れず、手話通訳の時間が不十分なまま進めてしまうことやテーマを深められなかったことは反省しています。
そのような中でもそれぞれの状況をきけて話せてよかったという感想もいただきました。就労支援に様々方法があることがわかり役に立ったというご意見、また、他の地域でもOSAKA しごとフィールドさんのような取り組みが望まれる声もありました。
【A-4】中会議室3
就労に関するワークショップ〜就労支援てなに?LGBTQ
OSAKA しごとフィールド 千田啓太
社会福祉法人すいせい
LGBT と仕事のテーマが注目され、企業での取り組み、LGBT の就活が話題になっています。
一方、メンタルヘルスに課題がある人々が働きやすいようにサポートしていく方法が広まっています。それはどんなものなのでしょうか。また、セクシュアリティと仕事の支援とはどう関連しているのでしょうか。行政の立場で支援しているOSAKAしごとフィールドの千田さん、社会福祉法人すいせいさんから話題提供していただきます。
後半はグループワークです。就労支援は、実際どのように行われているのか、分科会でみなさんと話したいと思います。
主催者からのメッセージ:
障がい者の就労支援から学び、環境調整によって、画一的ではない、一人一人が働きやすい職場づくりを考えるきっかけにしたいです。 大会企画協力者:武藤安紀