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LINE相談から見るLGBTユース支援と可能性
LINE相談から見るLGBTユース支援と可能性
2021年1月15日 13:00 – 14:30
LIVE配信+Q&A

​報告文

この分科会の目的は、若者の孤立を防ぐツールとしてのLINE相談の有効性、その運営方法を知ることでした。札幌でLGBTQのサポートを実施しているL-portの中谷さんにお話しいただいました。中谷さんは、29歳(2021.1当時)で、2020年からL-portの代表理事になられ、自分自身も若者世代の方です。L-portでは、今まで支援が届きにくかった10代20代のセクシュアルマイノリティ当事者をターゲットとして、セクシュアリティ専門LINE相談にじいろtalk-talkを立ち上げました。相談員自身も若者を中心に構成されています。にじいろtalk-talkの2018年11月実施分から2020年11月実施分までをまとめたデータでは、相談総件数522件のうち、10代からの相談が70%、20代からの相談が20%と、10代20代の若年層からの相談が90%を占めていました。ターゲット層に届いていることがわかりました。

LINE相談からみえてくる若年層のセクシュアルマイノリティ当事者の実情とその有効性は、1.入り口はセクシュアリティの相談であっても、家族関係や学校でのいじめ問題など、複合的な問題が絡んでいる。二つ目、相談者は忙しい。10代20代の若者は夜遅くまで忙しい毎日を送っている。まとまった時間を取れない相談者にとって、何かしながらでもできるLINE相談はアクセスしやすい。三つ目は、LINE相談は相談員側のストレスや不安軽減ができます。L-portでは、迷った時などに他の相談員に困りごとを打ち明けられる環境にあります。それが、相談員のストレス軽減に繋がっていることがわかりました。4つ目、L I N E相談は、セクシュアリティの悩みを抱える若年層のセーフティネットになる。LINEは10代20代にとって手軽に繋がれるツールのため、相談のハードルが低くなります。1人で悩みを抱えている当事者からの相談も多く寄せられています。

最後ににじいろtalk-talkの野望について話されました。「セクマイ向けSNS相談を月一回実施する団体が30個あれば、相談したい誰かが毎日どこにアクセスすることができる。どこにも話せないことをずっと抱えている人が少しでも話す場所が増える。そういう環境を作りたい。」 明確な目標をもち、LINE相談の立ち上げのサポートもしていました。質疑応答では、主に運営面での質問が多く、丁寧に答えていただきました。LINE相談に関心のあるかたはL-portまでお問い合わせください。

  

【分科会感想】

・LINE相談については、電話相談に繋ぐための手段と聞いたことがあったのですが、全く違うスタンスで実施されていて、勉強になりました。 

・具体的なこともお話いただき、大変参考になりました。地域を問わず、相談を受け付けてくださっていることに感謝します。 

・LINE相談の現状やユースにとっての相談のしやすさがとてもよくわかりました。行政や教育機関、または、LGBTフレンドリー企業にスポンサーになってもらい、LINE相談が全国に広がって行けばいいなと感じました。

【登壇者】

中谷衣里(ナカヤエリ)

(NPO法人北海道レインボー・リソースセンターL-Port代表理事)


【開催形式】LIVE配信+Q&A

​【メッセージ】
自分のセクシュアリティについて相談したい、ちょっと話したい。けれど、電話相談は、周りに人がいたら話せない。特にコロナ禍では、自宅にいることも多く、家族といる中で相談しづらい状況もあります。

 2018年11月からLGBTのためのLINE相談にじいろtalk-talkを実施しているNPO法人北海道レインボー・リソースセンターLーPortの中谷衣里(ナカヤエリ)さんにLINE相談の状況や運営方法、そしてどんな思いで相談を受けているのかなど語っていただきます。
全編LIVE配信。質疑応答の時間も設けますので、ぜひ、ご参加ください。

にじいろtalk-talk:
LGBTの若者をターゲットとしてLINEでセクシュアリティに関する相談を受けています

NPO法人北海道レインボー・リソースセンターL-Port代表理事 中谷衣里(ナカヤエリ)

NPO法人北海道レインボー・リソースセンター
L-Port代表理事 
中谷衣里(ナカヤエリ)

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